チクマの哲学・制作方針

音楽・音楽再生に対する哲学
音楽について、ある辞書には
「音による芸術。」
「時間の進行の中で、一定の法則に基づいた音を組み合わせて、人の聴覚に訴える
美を表現する。」
と記述しています。
音楽は必然的に人々の人生に必要不可欠な芸術として生まれ、過去から未来に向かって永遠に流れていきます。
音楽についての名言の中に、リヒャルト・ワーグナーは
「人間の本性の最も奥深い深淵を再現すること」
またベートーベンは
「音楽とは、知恵よりも哲学よりも、更に高度の啓示である」
お二人の名言から考えられるのは、人間の幸福追求にとって音楽は最も大事な一つであることであります。
しかし現代はありとあらゆるメディアを通して、いついかなる時も簡単に聴ける音楽が洪水のように溢れています。
このような状況では、逆に満ちあふれた音楽が人々の感性を麻痺させているのではないかと危惧する昨今です。
ある日本の画家の ”文化と文明の違いに” ついての言葉ですが、
「印刷した画集で名画を見るのは文明であって文化ではない。文化に接するには、
ルーブル美術館ならルーブルまで行って目で見なければならない。」
と言われています。
この言葉を音楽にあえて当てはめて考えますと、直接コンサート等に赴いて生の音楽を聴くことは文化であって、気軽にメディアを通して簡単なに音楽を聴くことは文明になります。
そうしますと “オーディオ” についてはどのように捉えて位置づけすればよいのでしょうか。
オーディオの世界では文化として位置づけるオーディオと、文明として位置づけるオーディオの二つに分けて論議しなければならないかと思います。
またメーカーとしては、先ず始めに作曲者・演奏者・録音術者に報恩感謝と敬意を持って、
趣味の次元ではなく音楽文化として音を探求しつつ、
音が環境である観点から芸術観・哲学観も含めた技術探求が必要と考えます。
基本は高忠実度再生技術であります。
この高忠実度という考え方から第一に検証しなければならないのは、
簡単な表現ですが自然界にあり得ない"不自然な音"を付加させないことだと考えます。
電源関係は再生の根幹を支えている大事な製品ですので、
徹底した考え方で製品の開発・生産を行わなければなりません。
技術的に忠実再生を考えた場合、電源関係はシンブル構造に徹して技術開発することが必要条件と考えます。
演奏家のプレゼンス・音楽のダイナミズム・音楽のエネルギー感等の情報を自然に余すところ無く再現するオーディオが文化に値する第一条件ではないかと考えます。
オーディオの役割・チクマの役割
文化としてのオーディオ、その真価
作曲者、演奏者、そして録音技術者。彼らがメディア(CDなどの媒体)に込めたすべての音、すなわち「音楽」を余すところなく自然に、ありのままに再現し、伝えること。
それこそがオーディオの最も大切な役割であり、オーディオが「文化」として認められるための第一条件であると考えます。
そして、この哲学は音楽だけでなく、映像の世界においてもまったく同じことが言えます。
不必要なものを削ぎ落とす「高忠実再生」
メディアに込められた芸術をありのままに再現する。つまり「高忠実再生」を実現するためには、再生のプロセスで付加されてしまう様々なノイズや歪みといった「不必要なもの」を徹底的に取り除く必要があります。
このわずかな雑音こそが、本来あるべき純粋な再現を阻む原因となるからです。
チクマの技術が担う、再生システムの根幹
私たちチクマは、この「不必要なものを取り除く」という課題に真摯に向き合ってきました。
独自の特殊電磁界処理をはじめ、極限まで無駄を省いたシンプルな構造、高度な振動減衰技術などを徹底して研究・開発。オーディオシステムの音質・画質を左右する最も重要な根幹である「電源関連製品」を中心に、各種オーディオ機器の開発・製造を行っています。
人々の人生に寄り添う、芸術を伝えるために
優れた電源環境とオーディオ機器を提供することを通じて、メディアに込められた「人々の人生に寄り添う必要不可欠な芸術」を、曇りのないありのままの姿で伝え続けること。
それこそが、私たちチクマの果たすべき役割です。